2024年タイのコンドミニアムマーケット動向 その1
■タイのコンドミニアムマーケットは停滞しつつもチャンスあり。
不動産マーケットはタイ経済においても重要な位置を占めており、2005年頃から活発にコンドミニアム開発が行われてきました。その結果、多くのコンドミニアムが建設され、今のバンコクを形作るようになってきました。
2020年にコロナ禍となり開発が停滞しましたが、それでも旺盛な需要がありました。しかし、ここにきてタイ国内における家計債務比率の上昇抑制といった政府方針による住宅ローン審査厳格化や先行き不透明感の強まりがあり、マーケットの動きが弱くなってきています。しかし、逆を言えば「安く仕入れることができるタイミング」でもあります。弊社におきましても積極的に中古マーケットを開拓しておりますので、お得な物件が出てくるチャンスでもあります。
- タイのコンドミニアムマーケットについて
図1をご覧ください。
2024年6月までのコンドミニアム新規供給数は中心地で780戸、これは2023年の半分までも満たず、おそらく2024年の新規供給数は2,000~2,200戸前後になりそうです。
またバンコク郊外においても供給数が伸びておらず、かなり供給数が絞られています。コロナが終息し、「これから復活」というイメージはあるかと思いますが、思った以上に中国人投資家が戻ってきておらず、販売が低調になってデベロッパーも仕込みがうまくできていないものと思われます。
我々の調査によると、現地デベロッパーは既存の在庫物件を吐き出して、なんとかキャッシュを確保しようと動いています。新規投資が弱含みとなっており、まさにこれから投資をするにあたっては良い条件で購入できる可能性が出てきたと思っております。
図1:バンコクの新規コンドミニアム供給数
出典:CBRE ThailandレポートよりShinyu Asset Management作成
また上述した通り、過熱化したコンドミニアムマーケットにおいて、外国人投資家の減少ともう一つ大きな足枷になってきているのが「住宅ローン審査の厳格化」です。我々も営業活動をしていく中で、「ローンが通らない」という例が増えてきました。日本でも同様ですが「無理して購入する」層はどこの国にもいるわけで、低所得者であればあるほど厳しい状況になってきています。一方、タイの富裕層においては活発に動いており、高級コンドミニアムに関しては引き続き好調という状況です。
これらを見ていくと、日本と似ているのか、改めて格差が浮き彫りになりつつあると思われます。これらの状況を確認しながら投資家として活動していくことが重要になってきます。我々は常に最新の情報を元にお客様に最適な提案をさせていただきますので、ぜひお問い合わせください。