2025年ASEANとタイの不動産マーケット考察 4
前回から続きます。
図1で見てきたように、販売率が25%ということは、100戸の部屋があるコンドミニアムでたったの25戸しか売れていないという事態です(もちろん、これはプレビルドの話であり、竣工まで3-4年かかるため、1年で25戸しか売れていないと言っても、1年で25戸ずつ売っているという意味でもあるため、竣工までには少なくとも50-70%は売れていますが、昔のように「販売後、すぐに完売!」という物件はほとんど見なくなりました)。
現在、タイのデベロッパーの多くはコンドミニアムではなく、郊外の戸建てに注力しています。コンドミニアムよりも単価面では劣りますが、実需であり住宅ローンを使えばタイ人も購入できます。また竣工スピードもコンドミニアムに比べれば早く回転率を上げることができます。
しかし一方でコンドミニアムはある意味で「デベロッパーの象徴的な建物」でもあります。彼らのアイデンティティと言っても良いかもしれません。それが売れない、というのは彼らのプライド、評判などにとっても決して放置されて良い問題ではありません。
ここに外国人投資家、日本人投資家の活路が見出せるわけです。
バンコクがこのまま厳しい不動産マーケットのまま、というのは考えにくいです。経済成長はしていますし、地政学的にも東南アジアの真ん中にあるわけですので、人の出入りも多く観光客も大きく伸長しています。
そう、つまり今のバンコクのコンドミニアムマーケットというのはデベロッパーが作りすぎた結果でもあり、見込みが外れたという状態であって、ここから起こるのは「価格を下げてでも売る」という日本でいうと「リーマンショック直後」のような現象が今後起きると思っています。
そうなれば、「マーケットの相場より安く物件を仕入れることができる」わけですから、バンコクのマーケットが回復した時には利幅が取れます。これからこのバーゲンセールが行われると我々は見ています。
そのため、弊社におきまして常に現地デベロッパーとコミュニケーションを取り、表には出てこない「相場より格安な価格」を狙っています。もちろんそういう事態にならない可能性もあります。ただ、日本でもそうであったように、リーマンショック後の価格というのは裏では恐ろしいほど安値で出ていました。それから15年。日本の不動産価格、特に東京は空前の高騰を見せています。バンコクだってそうなる可能性は十分にあります。
今、実は絶好の仕込み時だと我々は思っております。こういうのは本当に早い者勝ちなのでマーケットと相場を睨み合いながら、割安だと判断したら飛び付けるようにしていきたいと思っております。
ご興味ある方は是非弊社までお問い合わせください。